ペルーと南米各国の伝統文化をの歌と踊りを通してヨーロッパに伝える親善大使。
PERU ANDINO ペルー・アンディーノ
 

CESAR PIMENTEL
アンデス諸国では、国内の閉塞した音楽シーンを嫌い多くの才能ある音楽家が故郷を後にし活路を求め先進諸国に移り住んでいます。とりわけ異なる文化を尊重する土壌の備わったフランスやドイツへは早くから多くのアーティストが渡り着きそこを生活及び音楽活動の拠点としています。
今回ご紹介する“ペルー・アンディーノ”はそんなパリに暮らすペルー各地からの出身者6名によって1983年に創設されたグループです。創設者の一人でリーダーを務めるセサル・ピメンテルは1950年アヤクーチョの出身でリマの国立民族音楽学校で音楽を学び後に別のグループの一員としてヨーロッパを公演旅行して以来パリを拠点に活動しています。
南米からの音楽家は従来ストリートでの演奏を通じて日々の収入を得るケースが一般的ですが、彼らは結成から数年後の1985年に踊りの部門を併設、以来音楽と踊りを組み合わせたより本国で演奏されている形態に近い形で伝統文化を紹介する本格的な舞台中心の活動をしています。
熟達したダンサーとミュージシャンの集団である彼らは元来アンデスの伝統音楽が専門ですがペルー東部に広がるアマゾン低地、スペイン文化やアフリカの影響を色濃く受けた西部の海岸地方はもちろん、ベネズエラ、ブラジル、キューバ、コロンビア、メキシコなど南米各地のレパートリーもこなす器用さを兼ね備えており、ユニセフをはじめとする各種公演を通じてペルー及び南米の様々な地域の伝統文化をフランス及びヨーロッパに伝える活動を行なっています。

『我々の文化的価値を広く知らしめる事は我々皆に課せられた使命でありますが、“ペルー・アンディーノ”はその音楽と踊りを通じ、フランス及びヨーロッパの理解を深める事に成功しています。』
〜フリオ・ラモン・リベイロ(ペルー人作家、駐仏ペルー大使館顧問 1929-1994)

『どうやら“ペルー・アンディーノ”は彼らの国からの我がアルジェリアへの最初の親善使節となったようだ。彼らが「国際文化交流会議」のパレードに於いて受けた多大な賞賛と喝采がそれを証明している。』
〜アルジェリア時報(1987)

1983年結成の“ペルー・アンディーノ”はパリに住むペルー出身のミュージシャンとダンサーによって組織されるグループで歌と踊りを組み合わせた本格的なステージでペルー及び南米各地の伝統文化を広くヨーロッパで紹介する活動を行なっています。
本作はこのグループの音楽部隊による録音で、カハマルカからプーノまで自国ペルーの様々な地方の山岳地方の伝統音楽をベースとしながらも、パラグアイ、エクアドル、ボリビア等の音楽を取り混ぜた内容でペルーを中心としたアンデス音楽のパノラマ的作品です。
様々なステージを経験してきているベテランだけあってもちろん演奏はしっかりしたもの。加えて外国に移り住んでいるからこそ見えてくるグローバルな視点からの自らの音楽の魅力を心得ており、どれをとっても良曲の並ぶ選曲、伝統を押さえながらも耳に優しい美しいアレンジ、聴き手を飽きさせない変化に富んだアルバム構成…そのどれもが実に見事!パリ在住のパラグアイ人アルパ奏者イスマエル・レデスマの参加するガロペーラ3曲も山岳音楽メインの中に効果的に配されていて実に心憎いばかり。
アンデス音楽を聴き込んだマニアの皆様はもちろん、これからいろんなものを聴いてみたいという初心者の皆様にもオススメできる作品です。

パリを拠点にアンデスの音楽と踊りを紹介しているグループ“ペルー・アンディーノ”の2005年リリース、2作目CD。
アンデス各国の伝統音楽を広く採り上げた前作に対し今作は自国ペルー各地の音楽に限定した選曲ですが、山岳音楽のみならず海岸地方やアマゾンの曲にも挑戦しており、それぞれの魅力を再現するに妥協の無い編成でかつ、メロディーの美しさを最大限に引き出す良く練られたアレンジで演奏されています。また、今作からボリビア出身でパリ在住のビエントスの名手ルイス・チュガールが参加しており、迫力のあるサンポーニャの響きもグループのアンサンブルに大きく寄与しています。
遠く離れたヨーロッパから故郷ペルーへの愛情と誇りを込めた魅力的な作品となっており多くのアンデス音楽ファンに耳にしていただきたい作品です。大推薦!
この度大手レーベルから再発されました!

←以前お取り扱いしていたのはこのジャケット。
 

主な公演遍歴
1983 サン・マルタン劇場にて公演 (パリ)
1984 バイヨンヌ国際フェスティバルに出演
1986 カジノ・ド・パリで公演 (アマリア・ロドリゲスと共演)
ユネスコ本部公演 (パリ)
ディジョン国際民俗芸能フェスティバル出演
1987 カジノ・ド・パリで公演 (モンセラート・カバリエ、ゴールデン・ゲイト・カルテット、リシャール・コッシャンテと共演)
アルジェリア建国25周年世界会会議にペルー代表として招聘 (アルジェリア)
1988 ヴェステルロ公演(ベルギー)
1989 ユネスコ本部公演 (パリ)
1990 カジノ・ド・サルグミーヌ公演(フランス)、アントワープ公演(ベルギー)
1991 ユネスコ本部公演 (パリ)
タルブ国際フェスティバル出演<最優秀賞>(フランス)
1992 シチリア島アグリジェント国際フェスティバル出演<最優秀賞>(イタリア)
ユネスコ本部公演 (パリ)
1993 カジノ・ド・アヌシーで公演(フランス)
1994 ブラスカート公演(ベルギー)
1997 クリシー公演(フランス)
タラスコン芸術文化フェスティバル出演(フランス)
1999 ユネスコ本部公演 (パリ)
2000 ビアッリツ・フェスティバル
2001 タラスコン芸術文化フェスティバル出演(フランス)
2003 サント・アニエス民俗芸能フェスティバル出演(フランス)
2003 オルギアテ・モルゴラ国際民俗芸能フェスティバル出演(イタリア)
 

掲載以外のものでも取り扱い可能な商品もございます。 お探しの音源がありましたら気軽にお問い合わせ下さい。