“ウィニャイ・カヤンビス”はカヤンビ族の伝統文化の再構築を目指す高い志を持つ若者のグループです。カヤンビ族は主にキトの北部及びオタバロの南西に暮らすエスニック・グループで、有名なオタバロ族と同じくキチュア語を話しますが異なるルーツを持ち、衣装、食生活等、異なる文化を有します。
このアルバムはカヤンビ族の伝承音楽を中心に採り上げた作品で数本のバイオリン、マンドリン、バンドゥーリャ、ギター、ベースといった編成の弦楽器の分厚いアンサンブルによるリフレインに田舎風の女性コーラスが載るもので、リズミカルでいて何処か哀愁漂うメロディに独特の趣があります。
尚、タイトルにある“RESISTENCIA(抵抗)”とはインディヘナ(先住民)世界では一般的にスペインからの征服者への抵抗を意味しますが恐らく彼らの場合、日々迫り来る西洋文化からの自らの伝統文化の保護を意味するのでしょう。