PRENDADOS ...DE BOLIVIA

最近ボリビアの一線で活躍するミュージシャンに、既存のファンではない新しい層を取り込まなければ市場はジリ貧になる一方では無いか？との質問を投げかけた事があります。それに対し返ってきた答えが、「今、ボリビアではティーン・エイジャーがロックよりもアンデス音楽に興味を持ってるんだ。これはラテン・アメリカ全体にいえる傾向だと思うよ。」という意外なものでした。今回ご紹介する“プレンダドス”もそんな若い４人組（１０代から２０代前半）によるフォルクローレの土壌で自分達の音楽を生み出そうとする新しい動きの中で生まれたグループなのでしょう。
さて、アルバムの内容はボリビアの偉大なるクリエイター達の作品を今風に洗練されたアレンジで演奏したものが主体で、安易にリズムを強調した安っぽいものにではなく、感心させられる程見事にリメイクされていて好感が持てます。この辺りは音楽監督を務めるカルカスのメンバーの一人、イバン・バリエントスと、アレンジを分担して務めたボリビア・ミュージック・シーンの第一線で活躍する５人の音楽家の手腕によるものでしょう。ポンチョをまとわない彼らの様な音楽が大手のレーベルを経由せずにリリースされている点に、今後にボリビア音楽の将来を重ね合わせながら耳にされてみられてはいかがでしょうか？
余談ですがチャランゴを務めるゴンサロ・エルモーサはカルカスのエルモーサ兄弟の長兄ウイルソン氏の息子さんです。