TUNKATA PA TUNKARU / AWATIN~AS

アワティーニャスは１９７０年、ラパスで結成されました。伝統色の濃い音楽で７０年代中期辺りからコンクールで入賞するなど頭角を現し、以降ヨーロッパと祖国を往復しながら着実に人気を確立してきた。力強いながらも細部にまでよく統制されたアンサンブルが得意で典型的なボリビアの音。荒々しい伝統音楽とポップなオリジナルの両面を合わせ持ち、日本においての支持者の多さもうなずけます。
さて、この作品のタイトルである“TUKATA PA TUNKARU”ですが、アイマラ語で「１０から２０まで」という意味。これは前作に収められていた“MAYATA-THINKARU”「１から１０」までの歌詞にアイマラ語での数の数え方が盛り込まれていた事から、多くの子供達がその歌詞によりアイマラの数え方を学んでくれたことを喜ぶ人々の要請を受けての続編ということのようです。活動を通じてアイマラ文化を受け継いでいこうという意思を持つ彼ららしい発想といえます。アルバム構成も前作を継承したもので、頭から８曲目までが弦楽器の入る一般的なjコンフントのスタイルで最後にアイマラのアウトクトナ（伝承音楽）のメドレー。ここ最近の録音の中では秀逸の出来であり、彼らの人気に恥じないレベルの高い仕上がりとなっています。特に、お約束のアウトクトナのメドレー、決して収録時間合わせの増量剤だなんて思わせない、聴き応えのある演奏です。